4.ファンデーションとコスメ ~アップデートで「今のBBA顔」へ~

「今の顔」といっても、若い子の真似(まね)をした「若作り顔」のことではありません! 21世紀テクノロジーの恩恵を受けた「今の素敵なおばさま(BBA)の顔」です。減りそうでなかなか減らないアイシャドウや、顔の大きな面積を占めて、実は顔の印象にいちばん影響するファンデーションをアップデートして、「今の顔」を作りましょう。

 
 

ファンデーションの色、合っているのか??

 
 

使い慣れたファンデーションは安心? でも、変わりゆく自分と時代を見つめることも大事だと、実感する出来事がありました。

 

ある朝、ファンデーションをつけようとして、はたと気づいたのです。私、ファンデーションの色がちょっと濃くないか?? と。「何? この違和感??」昨日まで、何とも思わず、普通に使っていたファンデーションなのに。

 

あわててデパートの美容カウンターに行こうとした矢先、なんと、お気に入りコスメブランド「NARS(ナーズ)」から新製品発表会のお知らせが。偶然? 何かの知らせ?? いつも、伊勢丹の美容カウンターで購入しているのがNARSのファンデーション。で、いそいそと出かけていった発表会の会場で美容部員の方に見てもらったら、私の肌は、2段階くらい明るい色のファンデーションが合うようになっていたのでした。

 

寒さに負けて、今年の冬の間、ずっと引きこもっていた影響が、こんなところに出ていたのか? それとも美白化粧品の効果?(笑)

一番右が今まで使っていた色。わずかの色の差で、顔の印象は変わるんですね~。

同じシリーズのファンデーションなのに、色を明るくしただけで、顔の印象ががらっと変わりました。もちろん、良い方に、明るい方に。ついでに新しいリップグロスも手に入れて、すっかりフレッシュな気持ちになりました。大人の美容本を出してきた私が言うのも恥ずかしいのですが、ファンデーションのリニューアルは大事だなあと、あらためて思いましたね。

ファンデーションの色を変えて、顔色が明るくなった私! まだ、ファンデーションだけなのでかなり間抜け顔ですが……。右はNARSの新製品発表会。新色も加わってさらに充実したファンデーション。このタイプも試してみました。
ファンデーション色味を選んでくれた女性スタッフと、天才NARSメイクアップアーティストのSADAさん。私の顔に合うリップを選んでくださいました。

 

美容部員さんにしつこく聞きましょう!

 
 

何しろ顔の一番広い部分をカバーしてくれるファンデーション。色味だけでなく質感にも、新しい・古いがあります。

 

こればかりはつけてみないとわかりません。若い子に流行(はや)っていたパウダリーな「ドール肌」ですが、私がつけたら「博多人形」もとい「うすら白い土偶(どぐう)肌」……。この春は、また「ツヤ肌」がきているらしく、トライしない手はありません。

 

1~2年に1回は、ファンデーションの色や質感を見直すといいと思います。肌は年齢のみならず、その時の気分や、季節、体調や習慣によって、少しずつ変化していくもの。小さな変化に気づくことで、大きく顔の印象は変わる。BBA(ババア)には大事なことですよね。無理して今の流行の服についていこうとするよりも、ファンデーションを今のものにかえるほうが、より「今っぽいBBA」になれますよ。

 

自分で気づくのは難しいかも、という方は、デパートの美容カウンターに行くのをオススメします。1年に1回か2回でいい。そこで、センスのいいイケている美容部員さんをつかまえて、相談しましょう。混んでいたら、待つかお茶するか食品売り場に寄ってからもう一度トライするくらいの気持ちで! ちょっとした努力で、大きな見返りがあります。かけられる手間を惜しまないのが、BBAの知恵だと思うのです。

 

美容部員さんをつかまえたら、色味相談だけでなく、使い方も尋ねましょう。主にパウダリーファンデーションで育ったBBAにとって、今のファンデーションは「未知の世界」。指で塗るのかブラシで塗るのか、一回の適量も人によって違います。

 

ファンデーションは一般に、ボトルタイプの場合、ワンプッシュが一回の適量と言われています。ですが、前出のNARSファンデーションだと、私の場合、ワンプッシュの量ではちょっと多い。ワンプッシュ出してしまったからと、貧乏性で全部つけると「厚塗りBBA顔」になってしまいます。

 

本当に、個人差があるので、遠慮なく、しつこいくらいに聞きましょう。時間を惜しまず、一度、実際に顔全体につけてもらうのもよいかもしれません。なぜなら半年から一年、あなたの顔の印象を決定する大事な儀式なのですから。

歳を重ねて不器用になった私はファンデーションブラシを愛用しています。左はメイクアップアーティストYUKIさんのブラシ。マメに洗って綺麗にしています。右は通販で買ったブラシ。使い倒してます。気分で使い分けて、鼻の脇など、細かな仕上げは指で。

 

テクいらずの、ひと塗りアイメイク

 
 

いろんなところで言っていますが、BBAになると、「黒」が似合わなくなってくる、というか難しくなってきますよね。紺色やネイビー、グレー、茶色といった色のほうが似合うようになってくる。

 

理由は、歳をとると顔がぼやけてくるから。よく言えば、やさしい顔になってくるから。そうすると黒は強すぎて、強めのメイクをちゃんとしないと顔に合わなくなってくるんですね。これを私は「顔の強さ問題」と呼んでいます。

 

悲しいけれど避けがたい「顔の強さ問題」ですが、それでも私は黒が好きで、黒を着ます。ただし、そのとき、必ずアイメイクをします。アイシャドウをつけてアイラインを引いて目のまわりをくっきりさせる。そうして、黒い服の強さに添うようにするんです。

 

ここまで読んで、アイメイクは苦手……と思った方がいらっしゃるかもしれません。が、大丈夫! いま、テクいらずの(すご)いコスメがたくさん出ていますから。

 

お気に入りのアイテムをひとつご紹介しましょう。花王のAUBEの「ブラシひと塗りシャドウN」です。

 

使い方は本当に簡単。まず、クリーム状の下地を指でひと塗りします。次に、パッと明るくなった目元に、幅広ブラシで3色をサッと一度にひと塗りすれば、3色のグラデーションが一気に完成。その上に、濃い色の引き締めアイライン色をつけて、「強め大人顔」のできあがり。「10秒シャドウ」というキャッチコピーが付いているんですが、大げさでなく、本当にひと塗り、10秒です。女優の石原さとみさんがCMをしていたコスメですね。

 

これはちょっと強すぎるという方には、同じく花王から、同シリーズのBBA版のようなコスメが出ています(「50代からのキレイを引き出す ブライトアップアイズ」)。こちらは2色プラス引き締めアイライン色ですが、素晴らしいのは拡大鏡が付いていること! これはBBAにはとてもありがたい。

 

私は、“さとみ版”と“BBA版”、両方を使っています。いったい何個目ですか?? と自分で突っ込みたくなるくらい、使い続けている(笑)。

 

最初は仕事のときにいただいて使い始めましたが、その後は自腹で買い続けています。どちらもカラーバリエーションは数種類ありますが、“BBA版”は“さとみ版”より、全体的にちょっと柔らかい色合いなので、人と接近する普段のお仕事用。“さとみ版”は、トークショーがあるときなど、遠くから見て強めな顔にしたいとき。気分によって使い分けています。

これさえバッグに入っていればお化粧直し最強! 片目10秒で私の顔がなんとかなります。使い倒しまくりです。ありがとう花王さま(笑)。花王のAUBEの「ブラシひと塗りシャドウN」。

 

アイラインは「引く」のではなく「つなぐ」
アイラインとチークのコツ、教えます

 
 

先日NY在住のメイクアップアーティスト、AYAKOさんとLINE電話で話していたのですが(BBAには、とても新時代的ですよね?)、大人の顔にこそ、アイラインが必要、と、意見が一致しました。

 

アイラインを引いたとたん、目がパアッと開きます! 顔が引き締まります!

 

これまでアイラインを引いたことがない方でも、今は使いやすいリキッドや、落ちにくいジェルのものなど、たくさん出ています。それに、不器用でちょっとくらいギザギザになっても大丈夫。ありがたいことに、少し下がってきた(まぶた)がうまくカバーしてくれます。コツは一度にすっと引こうとしないで、まつげの間を“点”で少しずつ(つな)ぐように埋めていくことです。

左の引きやすいリキッドアイライナー「ADDICTION(アディクション)」は、キリッとした切れ長の目にしたいときに必ず使います。右は私のまわりでリピート買い続出!“滲まない、落ちない”の「dejavu(デジャヴュ)」の密着ジェルアイライナー。

チークも大事。つけ方は、瞳の下頬骨からすっと下にぼかす。100メートルを全力疾走して赤らんだ頬が、ちょっとおさまったくらいの感じが今年風です。チークもファンデーションと同じく、実際につけたときの色の出方は本当に人それぞれ違うので、必ず自分の頬に載せてみてから買ってくださいね。

 

もし、これまでメイクをあまりしてこなかったとか、メイクにあまり自信がないという方でも、大丈夫! 今は「10秒シャドウ」のような凄腕コスメがありますし、さっとチークをつければ、疲れたBBA地味顔から卒業できるとお伝えしたい。この春こそ、メイクデビューのチャンスです。

 

私たちが思っている以上に、今の美容って進んでいるんです。21世紀に生きるBBAとしてぜひトライしてみてください!

 

ヒマを持てあましちゃいそうな10連休。私もまた、デパートの美容カウンターに行ってみようかな♪

共に「ADDICTION」のチーク。一見微妙な色味でも、実際に付けてみると全然違う印象に。チークをつけ忘れると「どうしたの? 具合わるいの?」って言われちゃうお年頃の私です。

地曳いく子さんの「BBA(ババア)サロン」第1回が開催されます!
第1回のゲストは渡邉季穂さん(トータルビューティカンパニーuka代表 ネイリスト)。
どんな話が飛び出すのでしょうか? トークに加え、いく子さんセレクトのお弁当やお菓子のおもてなしも楽しみなサロンです。
詳細は以下よりご覧ください。
https://eclat.hpplus.jp/article/34925
 

毎月第1・3水曜日更新

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地曳いく子(じびき・いくこ)プロフィール

地曳いく子(じびき・いくこ)
1959年生まれ。『non・no』をはじめ、『MORE』『SPUR』『Marisol』『eclat』『Oggi』『FRaU』『クロワッサン』などのファッション誌で30年以上のキャリアを誇るスタイリスト。著書に『50歳、おしゃれ元年』『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』『ババア上等! 余計なルールの捨て方 大人のおしゃれDo&Don't』『ババアはつらいよ アラカン・サバイバルBOOK』『おしゃれも人生も映画から』『おしゃれ自由宣言!』など著書多数。槇村さとるさんとの動画連載「BBA(ババア)チャンネル byさとる×いく子」も好評配信中。http://gakugei.shueisha.co.jp/yomimono/bbach/01.html